最近、毎週のように銀座モダンアートに絵を見に行っています。
今週は「美人のいる風景展」と題して、背景のある美人画を展示していました。
銀座モダンアート
銀座モダンアートがある銀座一丁目の奥野ビルは昭和ロマンの香りのする建物です。この扉を入って、手動ドアのエレベーターに乗るだけで、非日常感が楽しめます。
美人のいる風景展
美人のいる風景展のコンセプトは
女性のみに焦点を当てるのでは無く、その背景の美しさも合わせてプレゼンする!そんな作品をお待ちしております。
現実の風景も空想の世界観も、いずれも皆さんの感性を余すこと無く発揮して下さい。
という事です。(銀座モダンアートHPより)
普段美人画はあんまり背景を描き込まずに人物を強調する場合が多いと思いますが、敢えて風景との調和を強調するコンセプト展です。
今回も銀座モダンアートに頻繁に出展されている6人の画家さんが出展しています。
三谷拓也さん
このギャラリーは女性の作家さんが多いのですが、数少ない男性の作家さんです。手法や画風のバラエティを沢山持っている方なので、今度はどんな感じに仕上げてくるだろうと予想するのが楽しかったりします。
今回、一番左の公園と少女の絵が新作です。住宅街の公園の普通の風景を切り取った感じが三谷さんの絵としてはむしろ斬新な感じです。また、このタッチで岩絵具というのも珍しいような気がしました。
宮本彩花さん
宮本彩花さんは「美しい“男”展」「銀座美少女館6」「闇黒耽美展II」につづいて、4週連続の出展。この次週に予定されている「妄想装画展」にも出展予定だそうです。しかも、出展中の在廊率も高いので、「いつ描いているんですか?」と失礼な質問をした処「寝てません」とのお答え。まだ若いので無理がきくのでしょうが、無理しすぎて身体を壊さないか心配です。
今回の絵では、紫陽花の花の前に佇む女性の絵が背景との調和が良くてしっくり来ました。髪の毛の描写がとても細かいです。毎週3-4枚だしているので、ほぼ1日1枚ペースで描いているはず。多作力のある作家さんです。
吉森百子さん
東海道五十三次を髣髴とさせるような和テイスト満載の背景と着物の女性。本人も「浮世絵をイメージ」とおっしゃっています。傘に書かれた「百」の字に洒落が効いています。
今回(も)、今までにない表情になっています。僕的には富士をバックにした絵が好きかも。
細川成美さん
本人曰く「美少女のいる風景」だそうですが、まさにそんな感じ。最近、顔が描かれないフレーミングで多数の少女を描かれる事が多いように思います。今回もセーラー襟だけの少女、手だけの少女、足だけの少女が登場しています。
青空をバックとした爽やかな少女たちです。
花菱 慧さん
花菱 慧さんはこの季節らしい紅葉と寒々しい海を前に佇む少女と冬の雪景色の日光の神橋をバックに佇む少女です。晩秋から冬のモチーフのためか、寂しそうな、儚げな表情をしています。
れいみさん
銀座モダンアートでおなじみになっているれいみさん、本人ツイートによると、古典日本画のオマージュだそうですが、無学な僕には元ネタが残念ながら分かりません。竹藪の中の猫目の女の子が神秘的です。
いかがでしたでしょうか。「美人のいる風景展」は10月21日まで。平日は13:00-20:00、最終土曜日は12:00-17:00の展示となります。